【ブログ小説】読むだけで気持ちが熱くなる野球の決勝戦!実話を元に弱者が強者に勝った話(野球好き必見)

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こんにちわ、よってぃんです

 

 

 

今回は野球小説を書いていきます

今日のは第2話の続きの最終章なので

1話と2話を見ていない!という方は

ぜーひ見てくださいね↓

 

 

第1話 「夢の幕開けと世代の終わり」

【ブログ小説】読むだけで気持ちが熱くなる野球の決勝戦。実話を元に弱者が強者に勝った話(野球好き必見) - CrazyBoy8112mijgroup’s diary

 

第2話 「必ず勝つために」

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主人公チーム ファイターズ

スターティングメンバー

本田くん       五年生
代々木くん   四年生
山田くん       五年生
角元くん       五年生
鈴木くん       五年生
佐藤くん       五年生
門田くん       四年生
僕(よってぃんです) 五年生
大原くん       四年生

 

ファイターズOB.関係者

 

長谷川先輩  (僕がお世話になった先輩)

大山監督

市原先輩 (僕らが四年生の時のキャプテン)

 

勝戦の相手 【イーグルス

 

主要選手

藤浪くん 五年生 イーグルスエース

進藤くん 五年生 イーグルス四番

 

イーグルス詳細

地元最強チーム。強いとこと強いとこが合併して出来たチートチーム。

 

 

以上を確認して早速

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決戦前夜

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宿敵イーグルスとの決戦を明日に控え

最後の練習の調整も終えたファイターズ

 

 

その日は日も沈みいつもなら

夏の終わりを感じさせる風と共に

家路についている頃だったが

今日だけは違った

 

 

 

スタメンはもちろん

背番号を受け取った選手が勢揃いし

役所の会議室の一室に集まった

 

 

保護者も同行し、全員の視線は

沈黙の中、大山監督へ向けられていた

 

 

 

ここに集まった理由はひとつだけ

イーグルスに勝つための最後の作戦会議だ

 

 

大山監督はようやく重い口を開き

静まり返ったその一室には

監督の声の音だけが充満していた

 

 

カーテンを半分締め窓が開いた

網戸からは夜の冷たい風が流れ込み

カーテンはヒラヒラと靡いていた

 

 

その光景に一年前を僕は思い出した

 

 

大山監督の言葉など耳に入ってこないほど

ちょうど一年前に見たその景色に

目を奪われていた

 

 

去年はこんなに明るい部屋で

こんなに大勢ではなかった

 

 

合宿所の縁側で暗闇の中、

長谷川先輩と共に夢を語り

日が登れば訪れる決勝戦への

期待感を話していた

 

 

その隣ではカーテンが今日のように

風に揺られ踊っていた

 

 

 

そして大山監督がイーグルス

話をし出してから意識が現在に戻った

 

 

監督から語られたのは

明日の先発が間違いなくエース藤浪である事

そして四番に座るのが進藤だという事

 

 

この2人を抑えない限りうちに勝機はない

監督の一年ぶりに迎えたこの大一番に

冷静な口調ながら熱気が感じられた

 

 

 

そして監督は最後に選手に向け

 

「明日イーグルス戦を控えて

緊張や不安、期待感や高揚感を持つ

お前らに今言うべきことではないのかも

しれないがこれだけは言う

 

野球において、全てのスポーツにおいて

必ず勝つチームというのは存在しない

だからこそ皆勝つために努力する

一回の勝利に無限の価値がある

 

一回負ければ終わりの学生野球で

敗北は死ぬことと覚えておけ

 

そして去年、夢半ばで散った

先輩達の仇をお前らが討ってくれると

俺は信じている

 

明日のサインはたったひとつだけ

必ず勝つことだけ」

 

 

監督のその言葉にチームは奮い上がった

明日は勝つだけ、負けるなんて考えない

メンバーからはそう感じ取れた

 

 

 

その帰り道、偶然立ち寄ったコンビニに

長谷川先輩と市原先輩がいた

 

 

ちょうど会議をしていた役所の隣に

位置していたコンビニにいた2人は

自転車から降りてコンビニへ入ろうとした

僕を呼び止めた

 

 

「終わったのか?会議は」

 

 

先輩達はファイターズが

会議をしていることを知っていた

 

 

それもそのはずだ

去年も合宿所で作戦会議をしたためだ

 

 

コンビニで用を済ませ自転車を押して

一緒に2人と帰った僕は

道中、2人に背中を押された

 

 

「遂に明日だな、決勝戦

絶対勝てよ!」

 

 

市原先輩はいつものように

熱くそう僕に言い放った

 

 

だが長谷川先輩は少し違った

分かれ道で市原先輩と別れ

長谷川先輩と2人になったとき

先輩はようやく決勝戦の話をした

 

 

「あの日、約束したこと覚えてるか?」

 

 

冗談っぽくそう笑って聞いてきた先輩に

「もちろんです!必ず仇をとります」

そう返した僕に先輩はこっちを見ていた

顔を前に向け静かに笑った

 

 

「いいんだよ、俺たちの敵討ちなんて。

明日はお前らの世代が迎える決勝戦

俺や市原達は俺たちが勝てなかった

イーグルスにお前らが勝ってくれること

それだけが望みなんだよ

 

だから俺たちのことは気にせず

お前らはお前ららしく優勝してくれれば

俺たち上の世代はそれで満足だよ

それにお前の夢はイーグルスに勝つ事じゃなく

 

この地区で史上初の県大会にでること

それにはイーグルスに勝って次の大会でも

勝ち進まなきゃならない

お前の夢はまだ先だ

 

けど俺は明日の試合、お前らが勝つと

そう信じてるよ。

去年、俺たちが勝つと信じてくれてた

お前のように俺もそう信じてるよ」

 

 

月が照らされ辺りが暗くなり

街灯の光に虫が集まる夜の街で

長谷川先輩はそういった

そしてこうも告げた

 

 

「もう俺はファイターズのOBだ。

"先輩"なんて呼ばなくていいんだぞ?

さん付けでいい。今ファイターズの

最上級生はお前らなんだから

 

明日は必ず全員で見に行くからな

必ず勝てよ!」

 

 

そう言って歩き出す長谷川さんの背中は

ずっと憧れて続けたあの人の大きな背中と

長谷川さん達が負けたあの日より

さらに偉大になった男の背中になっていた

 

 

必ず勝とう。それだけを思って

僕も家へと歩き出した

 

 

 

 

決戦 VSイーグルス

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夜が明け朝日が顔を出し

決戦の舞台へと向かったファイターズ

 

 

移動中のバスに揺られながら

去年のあの日と今日を重ね合わせる

唯一違うのは去年、試合前に不安を

漂わせる霧が今年はなく透き通った青空が

 

 

大空に広がっている事だった

 

 

もう夏も終わり、秋の日照り

しかしにわかに残る夏の残暑が

試合前から気持ちを熱く高ぶらせた

 

 

 

バスの座席につき揺られながら

メンバーは時期に訪れる決戦の時まで

集中力やこれまでの練習を

生かす方法を考えていた

 

 

しかし僕は違った

 

 

未だに消えることなく脳裏に焼きつく

去年の敗北の屈辱

 

 

長谷川さん達の夢を奪ったイーグルス

異常なまでに固執し勝利を欲した

長谷川さん達と進むはずだった県大会

叶うことない夢を未だに見ていた

 

 

 

そんな中、バスは進み続け

気が付けば決戦の舞台へと

チームは辿り着いていた

 

 

バスから降りると、そこに広がるのは

最終決戦を控え静かにそびえ立つ球場と

選手登場前から湧き上がる大観衆の声

 

 

そして朝いなかったはずの

太陽の日差しの眩しさと暑さ

 

 

決戦を祝うかのように晴れ渡る

澄み切った青空が歓迎してくれた

 

 

 

休日なのに応援へ駆けつけてくれた

学校の仲間や知り合い、家族の

声援を受け球場入りした

 

 

外の熱気とは裏腹に静かに薄暗い

球場の中の廊下を進んだ

遂にあの日の雪辱を果たすべく

ファイターズは廊下を歩いた

 

 

そして廊下を抜け球場へ繋がる

重く冷たいドアを開けると

そこにはさっき見た熱気と太陽、

大観衆が待ち受けていた

 

 

 

三塁側ベンチを見ると

より一層迫力を増した王者がいた

 

 

投球練習を止めこちらを睨むエース藤浪と

空を切る大音量の素振りを止め

ファイターズを見つけた四番進藤は

どこか勝ち誇った顔でニヤッと笑った

 

 

 

両者のシートノックが終わり

遂に一年待ち続けたこの日の

試合の幕開けを告げるサイレンと共に

大声で集合の合図と共に走っていった

 

 

 

因縁の決勝戦が始まった

 

 

両チーム、ホームベースを挟み

一列に整列し互いを睨み合う

 

 

それを他所に角元キャプテンは

進藤キャプテンと固い握手を交わした

その手には2人とも力が込められていた

 

 

 

主審のプレイボールの合図と共に

ファイターズは守備についた

 

 

暑さによって周りがモワモワしているのを

センターから僕は見つめていた

 

 

 

一回の表、イーグルスの攻撃

先頭打者は1番ショート逢沢

 

 

角元は初球から飛ばしていき

逢沢の胸元を抉る豪速球を投じた

 

 

インコースの速球に体を仰け反る逢沢

その球には「俺たちは帰ってきたぞ」

そんなファイターズの気持ちが込められていた

 

 

続く2球目、外角に打ち気を誘う外れ球を

投げるバッテリー、しかし逢沢は

それをファールにした

 

 

俊足の逢沢を塁に出せば厄介だ

そんなプレッシャーがファイターズ

バッテリーに過度なプレッシャーを

与えていた

 

 

3球目、4球目もさすがの選球眼で

見極めてきた逢沢に対し

インコース低めで勝負に出た5球目

すっぽ抜けワンバウンドした難球を

 

 

巧みなバットさばきで打ち返した逢沢の

打球はレフトへ運ばれていった

レフトを守る門田は確実に捕球し

二塁へ返球

 

 

しかし逢沢を塁に出してしまう

続く二番西村はやはり教科書通りの

バントの構え、逢沢を進める気だった

 

 

盗塁を警戒しながら捕手山田が

牽制しやすい球を意識する角元

しかしそんな慎重で確実な手段を取る

うちのバッテリーの予想を遥かに超え

 

 

逢沢は1球目から走ってきたのだ

ファーストの鈴木の「走ったぞ!」

という慌てた声に山田は急いで牽制

しかしあっという間に二塁を取られた

 

 

西村は相変わらずのバントの構えを辞めず

逢沢も三塁へ行くぞ行くぞと圧をかけた

さすがに王者の野球、隙が一切ない

 

 

初回から背負ったピンチにベンチも

ファイターズ応援団も静まり返り

見にきていた長谷川さん達も

ひたいに汗が滲むほど見入っていた

 

 

 

イーグルス一二番コンビの作戦に

苛立ちを隠せない角元は西村に

勝負を仕掛けた

 

 

すると待っていたかのように

西村はバスターでヒット性の当たりを

僕のセンターへ打ち返した

 

 

その間、俊足逢沢はホームを狙ってきた

僕は捕球し慌ててホームへ投げた

しかし間に合わなかった

 

 

一回の表ノーアウトで1失点

さらにランナー1塁とピンチが続いた

 

 

しかしその後、3番高塚に対して

三球三振を奪い気合いで乗り切った

角元はこの決戦初となる進藤との

直接対決に臨んだ

 

 

 

この2人は昨年のあの日の試合で

一度対決をしていた

その時は進藤が進塁打を放ち

勝利していた

 

 

角元は逢沢、西村、高塚の時よりも

速い球で進藤に向かっていった

2ストライク1ボールで投じた

3球目、角元は進藤を内野ゴロで打ち取り

 

 

4.6.3でゲッツーを奪いチェンジ

第一打席は角元の勝利だ

 

 

 

その裏、ファイターズの攻撃

しかしチームはマウンドに立つ

王者のエースの球に驚愕した

 

 

あの角元よりも速い速球と

その球の重さを誇示するかのような

捕手の捕球時の割れるような音

 

 

地元最強クラスのピッチングだった

 

 

まるで大きな底の見えない深海に

手を伸ばすかのような手探り状態で

1番本田は打席へと向かった

 

 

 

容赦ない藤浪の豪速球が

本田を襲った

そのあまりの球威に仰け反る本田を

 

 

嘲笑うかのようにマウンドから

ファイターズを見下す藤浪

 

 

結局、三球三振に終わり

続く四年生代々木

しかし全くタイミングが合わず

空振り三振を奪われる

 

 

そして攻撃陣の頼みの綱である

クリーンナップの登場でも

結果は同じだった

 

 

3番山田を持ってしても

バットに当てるのがやっとの作業

粘った末に三振を喫し攻撃を終えた

 

 

その瞬間、チームには絶望感が漂った

エース角元を持ってしても初回1失点

さらに相手のエース藤浪から

1安打も出来そうにない状況

 

 

去年よりも遠い優勝という二文字に

諦めかけたメンバーは

どれほどいたことだろう

 

 

それでも監督は選手を奮い立たせ

普段大声を上げない監督が

「まだ一点差じゃないか!

このまま終わるようなチームじゃない!」

 

 

その静かなベンチを切り裂く声が

チームに息を吹き返した

 

 

 

再び守りに着くファイターズを

後ろ目で見る進藤と藤浪

すると藤浪は勝ちを確信したかのように

自軍の応援団に向け右手を突き上げた

 

 

その行動にイーグルス応援団は

盛り上がりに盛り上がった

グラウンドで戦うファイターズも

スタンドで応援する人達も

 

 

イーグルスに押されてしまっていた

 

 

 

その状況を打開できないまま試合は進み

唯一の救いは角元がイーグルス打線を

無失点に必死に抑え続けたことだけだった

 

 

攻撃に回ってもファイターズ打線の

バットは空を切り藤浪から点を奪えない

 

 

そんなファイターズにトドメを刺すように

四回表、一死満塁の大ピンチ

 

 

四回表の立ち上がり、9番笹島に

内野安打を浴び、逢沢にはレフト前ヒットを

浴びると2番西本に二、三塁のランナーを

進塁させる送りバント

 

 

西本でようやく1アウトを取れたが

3番高塚に四球を与えてしまい

最悪の状況で迎えた不動の四番進藤

 

 

しかし角元は諦めなかった

それを後押しするかのように野手や

応援団も必死に声をかけ続けた

 

 

が、進藤に投じた4球目、悪夢は訪れた

 

 

 

決して甘く入っていない

完璧な球をスタンドに運ばれ

敗北を匂わせる満塁ホームランを浴びる

 

 

誰もが終わったと思った

一点も取れない状況で王者を前に

5-0の取り返しのつかない点差

下を向く選手も決して少なくなかった

 

 

 

5番藤浪と6番寺田を打ち取るが

もはやチームに息はなかった

 

 

その裏の攻撃でも点を挙げられず

迫力を失ったチームはそのまま最終回へ

 

 

再びピンチを招くもなんとか切り抜け

最後の攻撃に転じるファイターズだったが

選手一人一人に覇気がなかった

 

 

 

先頭打者で準備をしていた僕を除き

監督は選手全員を集めこう語っていた

 

 

 

「この試合負けたと思ってる奴は

今すぐここから出て行け

この試合、5-0の状況でも勝ちたいと

本気で思う奴だけここに残れ

 

確かに状況は去年よりも最悪だ

しかしあの試合を思い出してみろ

先輩達は最後どうやって負けた?

イーグルスに対してリードしていた

 

そこへ最後の最後で逆転を許し

夢を終えたんだったよな?

今この状況を見てみろ…

最終回裏の攻撃、逆転できる状況だ

 

もしお前らがここで逆転すれば

サヨナラ勝ちで試合は終わる

去年先輩達がされたことを

やり返すには絶好のチャンスじゃないか」

 

 

 

チームはこの言葉を受け取ってはいたが

藤浪相手にどう逆転するんだ…

そう顔が物語っていた

 

 

 

そんなチームメイトをよそに

僕は打席へ向かっていた

するとバックスクリーンから

聞き慣れた声が聞こえてきた

 

 

先輩達だった

 

 

「まだ試合は終わっていない!」

「お前らなら勝てる!」

「最後まで諦めるな!」

 

 

そう叫ぶ先輩達がいた

そしてその横には静かに

拳を僕は突き出す長谷川さんがいた

 

 

 

そうだった

僕のやるべきことはこいつらに勝つこと

去年うちを負かしたイーグルスに勝つこと

長谷川さんの夢を引き継いでいるんだ

 

 

諦めかけた想いから立ち直り

藤浪の初球をがむしゃらにフルスイングした

 

 

すると打球は三塁線ギリギリを抜ける

当たりとなりそのまま二塁へ向かった

幸運なことに相手のレフトが悪送球をし

三塁まで進み奇跡の三塁打を放った

 

 

そしてこの一撃が眠っていた

ファイターズ打線を呼び覚ました

 

 

9番大原も追い詰められながらも

ライトは跳ね返すヒットを放ち

ようやく一点を返したファイターズ

 

 

 

すると1番本田もセンター前へ

落ちるヒットを放つと相手守備に

ほころびが出始めた

 

 

2番代々木がレフト前へヒットを放つと

大原は全力疾走でホームへ帰還

慌てた相手のレフトは再び悪送球をし

本田、代々木はそれぞれ進塁

 

 

5-2ノーアウト二、三塁で迎える

クリーンナップ。3番山田はセンターの

頭を超える長打を放ち本田、代々木が

生還し5-4。怒涛の反撃だった

 

 

そしてノーアウト二塁

一打サヨナラの場面で四番角元

すると1球目から張り切った角元の打球は

左中間を抜け同点タイムリーを放った

 

 

未だノーアウトで角元が二塁

バッターボックスには鈴木が入った

ツーストライクと追い込まれるが

教科書通りのスイングでセンター返し

 

 

すると分かっていたかのように角元が

スタートを切りホームを狙った

センター進藤はバックホームの体勢に入り

マウンドの藤浪は大声で

 

 

「殺せ!」と叫んだ

 

 

角元がホームをタッチする瞬間と

ボールがキャッチャーに帰ってきた瞬間が

被りクロスプレーとなったが

結果はセーフだった

 

 

僕が放った三塁打から怒涛の反撃を見せ

奇跡の逆転サヨナラ勝ちを果たしたのだ

 

 

ホームで帰還した角元と抱き合って喜ぶ

6番佐藤の2人に大はしゃぎで

その輪に入っていくファイターズ

 

 

サヨナラヒットを放った鈴木も

一塁から手を築き上げチームの輪に

入ってきた

僕らは身を寄せ合いながら勝利を喜んだ

 

 

 

マウンドにはガックリとうなだれる藤浪

センターでは崩れ落ちた進藤

大盛り上がりするファイターズ応援団

 

 

ベンチでは大山監督が帽子を深く被り

つばを手で押さえながら顔を隠して

涙を流していた

 

 

長谷川さん達もこの逆転劇に

驚きと喜びをスタンドで分かち合っていた

 

 

こんな嬉しいことはない

試合終了の合図と共に

甲子園を制覇した球児達のように

一同に集まって天を指差した

 

 

 

試合が終わりまだ明るい球場

僕は走っていた

 

 

長谷川さんに伝えたかったからだ

勝ったと、夢を叶えたと、仇をとったと

 

 

 

すると長谷川さんははやる僕を見て

ニッコリと笑って出迎えてくれた

 

 

「やったな!」

 

 

その一言がこの時一番嬉しかった

試合なかった喜びよりも

 

 

 

メンバーもそれぞれ試合後も

勝利を喜び合っていた

 

 

同学年の代々木と大原は

同級生達に自慢したり

佐藤と鈴木、本田は先輩達に

勝った報告に行ったり

 

 

バッテリーとして激闘を制した

角元と山田は応援団に褒め称えられ

勝利を喜び合ったりしていた

 

 

 

 

そして大会覇者にだけ許される

県大会をかけた大会へと進むことが決定した

 

 

ここから僕らの世代が夢見た

県大会への道が開かれた

 

 

 

ー 完 ー

 

次回番外編 前編 「県大会への道のり」

                   後編 「夢の舞台」

の二部を公開予定です

 

 

長々となりましたがこれで

一応この小説は完結です

その後の物語は番外編として

前後編に分けて作成予定ですので

 

 

是非見てくれると幸いです

誤字脱字や伝わりにくい表現など

あったかと思います。お詫びします

何より読んでくれてありがとうございました

 

 

番外編もお願いしますね🤲

 

 

 

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