泣ける話 心温まる感動話。泣ける小説で冷めてしまった心に温もりを。

 

こんにちわ、よってぃんです

 

 

 

 

今回は泣ける話シリーズ第三弾ということで

早速始めていきます🤥

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(1) 恩返し

※注意

これはポケモンをテーマに小説化したものです。本家様と内容は異なるフィクションです。

 

彼の名前はシゲル。

小さな町出身で新たに引っ越してきた。

家の近所には有名なポケモン博士がいる。

 

博士は引っ越してきた記念にシゲルにアチャモを授けてくれた。博士の娘でライバルだったヒトミにはミズゴロウを手渡した。

そしてアチャモと共に旅に出たシゲルは初めての草むらでジグザグマと出会った。

 

シゲルは初めて見る野生のポケモンに夢中でボールを投げ捕まえた。生まれて初めてゲットしたポケモンだ。

しかし捕まえたジグザグマはすぐにボールから出てシゲルの肩に嬉しそうに飛び乗った。

人懐っこい性格ですぐにシゲルに懐いた。

 

ボールの中に入ることを嫌い、シゲルの肩に乗りたがるジグザグマ。シゲルは彼を肩に乗せて旅に出ることにした。

 

様々な町のジムリーダーと戦い勝利していく中で辛いこともあった。リベンジの末に勝利したジムも多々あった。

そんな時もずっとジグザグマがいた。アチャモジグザグマのコンビで乗り越えてきた。

 

ある日、ジグザグマが病気になった。町外れの山の中でもう夜も遅くポケセンも閉まっているところが多かった。

さらに大雨で天気が悪く動けるに動けない。

シゲルは悩んだがジグザグマの苦しそうな表情を見て彼を抱きかかえ夜中ポケセンを探し走り回った。

 

雨に濡れながら必死に自分を服の中に入れ大事に持って走るシゲルの顔をか細くなったその目で見つめていたジグザグマ

 

気がつくと明るいポケセンのベッドに寝かされていた。隣には熟睡しているシゲルの姿もあった。

病気も治りポケセンから出る時、ジグザグマはまた嬉しそうに肩に乗り「ありがとう」と言うように顔を擦りよせ戯れた。

 

その夜は冷えてシゲルはジグザグマを抱きかかえ眠った。ジグザグマも身を寄せるように擦り寄り寒い夜を過ごした。

 

5個目のバッジを手に入れた時、ジグザグママッスグマへと進化し少し大きくなった。

大きくなってもマッスグマはシゲルの肩から離れずボールに入ることを拒んだ。

 

やがてシゲルも仲間を多く集めバッジを全て手に入れていた。そしてポケモンリーグへ挑戦しマッスグマと仲間と共にリーグを制しチャンピオンへとなった。

 

チャンピオンになったシゲルは純粋にバトルを楽しまなくなり強いとは何か?を追い求め始めた。シゲルの手持ちのポケモン達はどんどん強くなり誰も相手にならなくなってきた。

 

シゲルはそのうち無敗のチャンピオンと呼ばれるようになり強さとは個体の問題だと思うようになり、これまで愛情や友情が本当に強いと信じていたシゲルは強いポケモンばかりを集め始めた。

 

伝説と呼ばれるポケモン個体値が強いポケモン。初めてリーグ優勝を果たしたメンバーを切ってでも手持ちに強いポケモンを入れるようになった。あの初めて手にしたアチャモでさえ、手放されていった。

 

しかしシゲルはマッスグマだけは手放せなかった。どんなに考え方や思考回路が変わろうと愛着のあるマッスグマだけは外すことが出来なかった。

 

そしてポケモンリーグへ挑戦に来たライバルのヒトミとチャンピオンをかけて戦った時だった。

 

ヒトミを絶対的に信頼するポケモン達に次々と倒されていくシゲルのポケモン達。

データでも資料でも調べ上げて強いポケモンだけを集めたのになぜ負ける?

シゲルは不思議そうに結果に納得がいかず最後の手持ちだったマッスグマを繰り出した。

 

するとマッスグマはこれまでシゲルが強さのみを求めて集めてきたポケモンとは違う強さを見せた。その強さの正体はポケモンとトレーナーの間にある信頼とか友情だった。

 

異常とも言えるほどシゲルに懐いていたマッスグマはヒトミを最後の一匹まで追い詰めた。

互いに残りの一撃で倒れるかと言う時にヒトミの最後のポケモンマッスグマにトドメの一撃を放った。マッスグマは静かに倒れシゲルは負けを認めようとした時、マッスグマは言うことの効かない手足を動かして無理やり体を起き上がらせた。

 

そして「恩返し」という技でヒトミのポケモンを倒したのだ。恩返しはトレーナーに懐いてるほど威力のある技だった。

 

シゲルはそれを見てマッスグマがどれだけ自分を信用し懐いていたか理解した。そして本当に強いのは友情や愛情で育てられた強さなんだと。

 

シゲルはヒトミに勝ちはしたもののチャンピオンを降りてまた旅に出た。

マッスグマと二人で。またあの日のようにマッスグマを肩に乗せて二人だけで。

 

 

 

 

 

(2) 先輩の背中を

 

僕が所属する高校は野球の名門校で地区予選じゃ優勝候補と呼ばれるほど強豪だった。

 

推薦でこの学校に入り一年生ながらスタメンにも選んでもらえた僕は先輩達の夢である甲子園出場に向けスタメン組として練習に励んだ。

強豪とはいえ近年甲子園への切符を逃しており苦い思いをしてきた。

 

僕が一年生の頃は三年生最後の夏も甲子園への切符を逃してしまった。

そしてその次の年、僕らが二年生の頃、新キャプテンとなった早瀬先輩と仲良くなった。

 

早瀬先輩は去年、三年生の夢を奪った学校を倒し甲子園へいきたいと僕に話してくれた。

 

そして夏がやってきた。

地元の強豪を次々に倒しようやく決勝戦で去年三年生の夢を奪って甲子園に行ったチームとの対戦を控え、早瀬先輩はベンチに向かう前、僕を呼び止めこう言った。

 

 

「必ず勝って甲子園行こな」

 

 

その顔に自信はなかったように見えた。それもそのはず、相手は早瀬先輩が間違いなく甲子園に行けるチームだと謳っていた去年の三年生を倒したチーム。格の差が違かった。

 

チームは一進一退の攻防の末に最終回を迎え一点リードのまま僕らは後アウト3つで甲子園に行けた。

 

そして相手を三者凡退に抑え優勝を果たした。甲子園出場を決めマウンドで喜び合う仲間達。普段クールで泣いたことを見たことない早瀬先輩もマウンドで泣き崩れた。

 

早瀬先輩は校歌斉唱の時に夕暮れに染まりつつある空を見上げていた。

 

「先輩の仇は取りました」

 

そう言ってるように見えた。

去年、ここで負けて夢を奪われ後悔と悔しさが残ったこのグラウンド。今年は甲子園という夢の舞台への切符を手に入れ高々と空を見上げた。

 

早瀬先輩達世代は甲子園ベスト4まで上り詰めた。今度は最後は負けてしまったけど準決勝まで上り詰めた。

 

そして夏が去り新たな世代がやってきた。

今度は僕らが三年生。早瀬先輩は三年生の仇をとった。なら僕らは早瀬先輩達の仇をとって優勝してきます。

 

全国の頂点に立つことが追いかけてきた先輩の背中を超えることだと思うから。

 

 

 

 

 

(3) 親父の愛

 

俺はもうすぐ20歳になる。

20歳になったら家を出るつもりだ。

 

何より一人で生活したかった。誰の助けも借りずに一人で。その方が気が楽だと思ったんだ。

けど俺には物凄い頑固親父がいる。

 

親父は俺をちゃんと育ててくれた。愛情も注いでくれた。母さんも言ってた。

 

「あの人はお前が可愛くて仕方ないんだよ」

 

確かに親父とは仲良くやってきた。夜中一緒にゲームもやったし釣りもよく行った。小さい頃はサッカーの練習だって付き合ってくれた。

ずっと俺の人生には親父が隣にいたんだ。

 

それでも親父な、俺は一人で生きていきたいんだ。もう親父に心配かけなくても済むような、親父に育ててもらわなくても生きてけるようなそんな男になりたいんだ。だから出て行く。

 

家を出る前日、親父は好きな映画を横たわって見たまま俺の方を向かなかった。いつもならめんどくさく絡んでくるのに。

 

「親父。今までありがとうな」

 

照れ臭くそう言っても親父は手をあげるだけで何も言い返してこなかった。

 

翌朝、荷物を抱え玄関まで見送りに来てくれた母さんに「行ってくる」と伝え家を出ようとしたその時、二階のベランダから親父が俺を呼び止めた。

 

「おい。」

 

振り返ると親父はこっちを見ながら泣いてやがった。

 

「体、壊すんじゃねぇぞ」

 

その言葉にいつも強気で頑固な親父の勢いはなかった。涙を隠し堪えるようなその言い方に、俺も涙が止まらなくなった。

 

「今まで本当にありがとうございました」

 

深々と頭を下げた俺はしばらく頭をあげられなかった。本当に色々あったよな。親父。

ずっと俺のことを思ってくれてたんだよな。ごめんな。俺一人前になって絶対親父に恩返しするから。親父みたいに家族を守れるようになるから。だからいつか親父の背中を超えた時、また一緒に笑ってくれ。

 

堪え切れない涙を流し俺は貰い泣きしてた母さんに「行っといで!」と背中を押された。

 

次、帰ってくるときは欲しがってた孫、ちゃんと連れてくるから。それまで、またな親父。

 

 

 

 

 

 

今回は

以上!

 

次回もよろしく!

 

 

 

 

(2)が駄作だったわ…